BtoB企業がWebを使うべき3つの理由~Webは「営業の拡声器」であり「無人の営業所」である。~
こんにちは。
SUSUMEでBtoBマーケティングの研修講師をしている空閑(くが)です!
今回は、受託制作・開発・コンサルティング業等、無形商材を扱うBtoB企業の会社さん向けに、Webマーケティングをテーマにした記事を書きます。
BtoB企業の会社さんの中には、以下のような課題をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか?
【課題】売上や案件獲得が「社長の営業力」「知り合いからの紹介」に依存している。
新規案件の獲得が、社長の個人的な人脈や既存顧客からの紹介ばかりになっている。
自分が現場を離れたら、来月の売上が止まってしまう…。
【課題】現場の営業が「待ちの姿勢」になっている。
社員に「新規を開拓しろ」と発破をかけても、具体的な動き方がわからず受け身のまま。
会社として自立した「新規獲得の仕組み」がない。
上記のような課題をお持ちの会社さんにとってWebは強力な味方になります。
「Webは営業として機能する」「Webは独立した新規開拓チャネルを作る」からです。
この記事では、BtoB企業・営業にとってWebが頼れる相棒になる理由を書いていきます。
目次
Webってどうなの?
突然ですが、皆さんはWebマーケティングに対して、こんな風に思っていませんか?
- 「アクセス解析とか難しそうだし、横文字ばかりでアレルギーが出る」
- 「Webなんて、IT企業や大企業がやるものでしょ?」
- 「ウチの業界は特殊だから、泥臭い対面営業じゃないと売れないよ」
あるいは逆に、
- 「サイトならもうあるから大丈夫だよ」
- 「とりあえず情報は載せてるから、見たい人は見てるでしょ」
- 「年末年始のお知らせとか載せるときに更新してます」
もしそう思っているなら、はっきり申し上げます。
それは、あまりにも「もったいない」機会損失です。
なぜ、Webなの?
なぜなら、現代において「検索エンジン(Googleなど)」は世界で最も多くの見込み客が集まる「巨大な広場」だからです。
しかもその顧客は「自ら情報を探している=解決したい悩みがある」顧客なのです。また、現在急速に普及する「生成AI」も、Web上の情報を参照して、ユーザーの質問に回答しています。
つまり、Web上に皆さんの強みである専門知識やノウハウを記事やページで発信しないことは、お店に例えると人が集まっているのに看板を出さないことと同じ、つまり、自ら営業のチャンスを捨てているのと同じことなのです。
BtoB企業において、Webは「営業の強い味方」
おそらく営業不在のBtoB企業は存在しないでしょう。営業担当者が営業活動をすることはもちろんですが、社長さんが自ら営業の最前線に立つという、会社さんもいらっしゃることと思います。
Webとは、皆さんがお客様との打合せなどの営業現場で普段行っている「お客様のための提案」を日本中・世界中に届けることができる「営業の拡声器」であり、皆さんが寝ている間も開いている「24時間稼働の無人の営業所」なのです。
実際の営業の現場では、営業が相手するお客様は1社です。
おそらく、お客様はたくさんの悩み・課題を持ち、どうすればいいか?を営業に相談をするでしょう。そして、営業はお客様1社のための最善の提案をするはずです。
私はこう考えています。
「目の前の1社が悩んでいることは、背後にいる100社も同じように悩んでいる」と。
営業にとってWebの活用はこの「未だ見ぬ100社」に対して、その悩み・課題の解決策を提案することと同じことなのです。
だからこそ、顧客と現場を知る営業こそが、Webを味方につけるべきだと考えています。
Web活用の「絶対の鉄則」
ただし。
Webを営業の味方につけるうえで、絶対に意識しておかなければならない「鉄則」があります。
それは、 Webでの情報発信も営業の打ち合わせでの会話と同じように「人と人のコミュニケーションである」ということです。
しかし、Webの場合は打ち合わせのように相手の顔が見えませんし、相手もこちらの顔が見えません。お互いに顔が見えない中でコミュニケーションが完結します。だからこそ、対面以上に「繊細なコミュニケーション」が求められます。
対面の打ち合わせでは、営業が話をしたときに、お客様の反応を見て「あれ?もしかして理解してもらえてないかも」と思ったら、その場で言い直し、認識の修正をすることができます。しかし、Webではそれができません。
これはつまり、皆さんのサイトやブログ記事に訪れたお客様に、一度「わかりにくい」「不親切だ」と思われたら、お客様は何も言わず、黙って去っていくだけなのです。
そのため、「Webは一方的な情報発信」ではありません。
「対面以上に気を使うコミュニケーションである」という点は頭に入れておきましょう。
それでは、以降では、そのWebを営業の強力な武器として使いこなすために、絶対外してはいけない「3つの勘所(マインドセット)」を書いていきます。
Webを「営業の頼れる相棒」にするための3つの勘所
勘所1:Webは無力である
1つ目は、「Webマーケティングをどう使うか?」です。
ここで、多くの本やセミナーが語らない「不都合な真実」をお伝えします。
それは、「Webマーケティングそれ自体は、1円の売上も生まない」ということです。
Webはただの「手段」であり、ひとつの「選択肢」に過ぎません。
BtoBビジネスにおいて、売上や受注を生むのはいつだって「営業による提案」だけです。どれだけ立派なWebサイト(箱)があっても、そこに「顧客の心を動かす提案(中身)」がなければ、それはただの電子ゴミです。
だからこそ、決して手段を目的化しないでください。
Webは主役ではありません。主役は、提案の中身を作る営業です。
Webは、皆さんのその素晴らしい提案を「1対1」から「1対多」に拡張し、皆さんの代わりに24時間しゃべり続けてくれる「疲れ知らずの部下」として使い倒してください。
勘所2:Webが営業の頼れる相棒になる根拠
2つ目は、「Webが営業の頼れる相棒になる根拠」です。
なぜ、皆さんにWebという部下が必要なのか?
理由は2つあります。「圧倒的な規模」と「自社でコントロールできる資産性」です。
まず、規模について。
顧客が集まる場所は、展示会場や代理店など他にもありますが、「検索エンジン(Web)」という広場は、それらとは比較にならないほど巨大です。さらに、現在急速に普及している「生成AI」はこの広場(Web)の情報を読み込み、顧客に回答しています。
つまり、Web上に皆さんの「営業所を出さない(サイトを置かない)」「営業を配置しない(ページや記事を置かない)」ということは、世界最大の広場に看板を出さず、巨大な機会損失を出し続けるのと同じことなのです。
そしてもう一つ。資産性について。
Webには、展示会や代理店にはない「決定的な強み」があります。
それは、「自社の努力だけで育てられ、決して無くならないチャネルである」ということです。
考えてみてください。
展示会は、3日間の開催期間が終わればチャネルが閉じます。(一過性の祭り=終わればゼロ)
販売代理店や紹介は、相手の会社の事情や方針が変われば、突然売ってくれなくなるリスクがあります。これらは「他人の土俵」であり、自分たちではコントロールできません。(他力本願=相手の事情で変わる)
しかし、Webは違います。
皆さんが書いた記事、作ったページは、会社が消さない限り、24時間365日、文句も言わず、その場所に残り続けます。(自社資産=積み上がる)
検索順位の変動はあれど、「入り口(ページ)」をいくつ作るかは、自分たちの努力次第でいくらでも増やせます。(ページを増やす=顧客獲得の経路をいくつでも増やせる)
つまりWebとは、「誰の都合にも左右されず、自社にノウハウと顧客リストが溜まり続ける、唯一の自律した営業チャネル」なのです。
これこそが、Webを相棒に選ぶべき最大の理由です。
勘所3「非対面の礼儀作法」
そして3つ目。これがこの記事で一番お伝えしたい、最も重要なポイントです。
「Webを扱う上で絶対に外してはいけない視点」について。
これはWebマーケティングの実務担当者でも意識できていない方が多いポイントです。
Webはお互いの顔が見えないだけで実態は「人と人との生々しいコミュニケーション」です。
この「顔が見えない」というWebの性質が、Webを扱う人を「相手がどう思うか?を想像できない」という状況に陥りやすくします。
例えば、皆さんは、自社のWebサイトに「お知らせ」や「ニュース」を載せるとき、どう思っていますか?「事務的な連絡」「情報の掲載作業」だと思っていませんか?
その意識こそが、Webの活用が失敗する最大の原因です。
Webは「お互いの顔が見えない」コミュニケーションです。
でも、画面の向こう側にいるのは、AIでもロボットでもありません。
皆さんと同じ、感情を持った「生身の人間(お客様)」なのです。
想像してみてください。
もし、皆さんの会社に「御社の商材に興味があるんです」というお客様が来社されたらどうしますか? 会議室に通して、お茶を出して、「実は弊社、こういう会社でして…」と、一生懸命、自社の魅力を伝えようとしますよね? 最高の自分を見せようとするはずです。
でも、Webになった途端、多くの企業はどうするか?
無愛想な文章で、ただ事実だけを書いた「お知らせ」をポンと置いて終わりにします。
お客様が「これってどういうこと?」と思っても、補足もしなければ、笑顔も見せない。
これは、リアルの営業で言えば、来社されたお客様に対して、「資料はそこにあるんで、勝手に見てください」と言って、背中を向けるのと同じです。
顔が見えないからといって、「接客」を「作業」にしてはいけません。
顔が見えないからこそ、対面以上に「どう伝えれば喜んでくれるか?」「どう書けば伝わるか?」を想像し、言葉を尽くさなければならないのです。
BtoB企業における「Webマーケティング」とは?
Webマーケティングは接客
Webマーケティングとは、データを分析することではありません。
「画面の向こうにいる見えない相手に、最高のおもてなし(接客)をすること」。
この想像力を持てるかどうかが、勝てる営業と負ける営業の分かれ道です。
あと、Webが顔が見えないコミュニケーションであることをしっかりと意識した方が良い理由がもう1つあります。
Web上のコミュニケーションは、お客様に届けた情報の訂正や認識齟齬の修正が、その場で行えないということです。
例えば、対面の打ち合わせや商談なら、営業マンがお客様の課題をヒアリングして、状況に応じて、柔軟に提案したり、説明したりすることができます。
その際に、自分が話した内容に対して、相手が怪訝な顔をしたり、こちらの話がうまく伝わっていないかもしれないと思ったら「あ、補足しますね」と言い直すことができ、その場で方向修正することができますよね。
しかし、Webではそれができません。
これは、つまり、 書いた記事やページに載せた情報が読みにくかったり、知りたい情報がどこにあるか分からなかったりした瞬間、相手にはもう何も伝わらなくなるということを意味しています。
Web活用のよくある失敗例
よくある失敗例を挙げましょう。
- その会社では当たり前に使っている言葉が実は一般的な言葉ではない(業界用語や専門用語が多くて理解できなくなる)
- 記事を書くときに、結論から先に書かず、理由等のサブ情報から先に書いてしまう(お客様が最も知りたいのは結論で、理由は二の次)
- お客様はスペックや料金を知りたいのに、サイトのどこを辿ればいいのかが分かりづらくなっている(知りたい情報を見つけられない) などです。
もし、皆さんがお客様の立場だったらどうしますか?
文句も言わず、無言で立ち去るでしょう。(即離脱する)。
お客様も同じです。
これは、リアルの営業で言えば「自分語りで、一方的に、喋り続ける」のと同じくらい非礼なことです。
Web活用で大事なのは「親切心」
だからこそ、対面以上に「伝え方」「言葉の選び方」、そして何より「分かりやすさ」を吟味しなければなりません。
なお、ここで勘違いしてはいけないのが、「分かりやすさ」とは、「デザインや見栄えの良さ」のことではないということです。
どれだけオシャレでカッコいいサイトでも、お客様が知りたい情報がどこにあるか分からなければ、それはただの「迷路」です。 デザインセンスは不要です。必要なのは、お客様を迷わせない「親切心」だけです。
…とここまで少し怖い話をしましたが、Web上に情報を載せることを過度に恐れる必要はありません。
一番大事なのは「相手に伝わりやすくするにはどうしたらいいか?」を意識して記事やページを作ることです。
Web上に情報を載せるときは以下の意識を持っておくと良いと思います。
- 相手に考えさせたら負け(わかりづらい=考えないと分からない=離脱)
- 考えなくても理解できるが勝ち(わかりやすい言葉で、わかりやすい順序で伝える)
最後に。もう一つ不安にならなくていい理由があります。
Webの場合、お客様の表情は見えませんが、行動は数値に現れます。
「PV数(見てもらえた数)」や「直帰率(すぐに帰った率)」といった数値です。
例えば、一生懸命書いた記事がPV数はそれなりにあるのに直帰率が99%だったらどうします?
「記事を見たけどすぐに去った(対面で言うところのお店に入ったけどすぐに出て行った)」ということになりますので「記事に何らかの問題があるのでは?」と気づくことができます。
「数値でお客様の反応を見て、何度でも書き直せる」
これはデジタルならではの最大のメリットでしょう。
恐れずに、まずは「親切心」を持って発信することから始めましょう。
まとめ:Webは専門知識より気遣いが大事
最後にまとめます。
Webマーケティングを実践するのに、技術の仕組みや分析手法を、細かいところまで覚える必要はありません。
必要なのは、皆さんが普段行っている「顧客への提案をWeb上で行うこと」と、顔が見えないコミュニケーションだからこその「対面以上の気遣い」だけです。
この意識さえあれば、Webは必ず皆さんの頼れる相棒になります。
BtoBビジネスの主役は「営業」。営業ロジックで構築するWebマーケティング実践研修
私は、BtoBビジネスの主役は営業だと考えています。
理由はこの記事でも触れた通りBtoBビジネスでは「営業提案なしに、受注・売上・利益」を作ることはできないからです。
しかし、世の中のWebやマーケティングに関するノウハウは、SEOやリード至上主義など、技術や数字、仕組みの話ばかりが目につきます。
私はこれらを本質的な話だとは考えていません。
商売の本質は「顧客の不の解消」だからです。
それを一番やっているのは誰か?営業なのです。
私は、BtoBマーケティングの中心を「営業」におき、どうすればWebをうまく活かせるか?というスタンスで、研修を提供しています。
もし、私の考え方に共感いただけたなら、ぜひ、研修のランディングページを見ていただけると嬉しいです。
「営業ロジックで構築する」BtoBのWebマーケティング実践研修
https://susume.business/lp/btob-web-marketing/
「社長・紹介依存からの脱却」「新規チャネルの開拓」に課題をお持ちの方にとって、きっとお役に立てるはずです。
なお、この研修は動画研修+フォローMTGで「第1章は会員登録で無料受講」できます。
よかったら以下のリンクから第1章を見てみてください。
【動画研修受講ページ】「営業ロジックで構築する」BtoBのWebマーケティング実践研修
https://member.susume.business/study/curriculum/22
最近Xも始めました!
お気軽にフォローしてください!
Xアカウント:空閑 由次(SUSUME講師)
https://x.com/kj_3939
私もBtoBマーケティングとセールスにもがき苦しむ一人の営業です。
皆さんと一緒に切磋琢磨していけたらと思っております。
記事を読んでいただきありがとうございました。
