BtoBマーケターと営業へ。商談記録が共有されない本当の理由は「怖いから」だ。
こんにちは!
SUSUMEでBtoBマーケティングの研修講師をしている空閑(くが)です!
BtoB企業の皆さん、こんな状況はありませんか?
- 経営者:「今期の売上着地」が気になるのに、営業に商談の状況を聞いてもはっきりしたことを言ってこない…
- 営業責任者:「社長に売上進捗」を正確に報告したいのに、部下の営業の日報が薄くて直接聞かないと分からない…
- マーケター:集客したリードの詳細を知りたいが、営業がSFAの入力を忘れたり、入れ方がバラバラでデータ化しない…
BtoB企業において「商談記録」は経営、営業、マーケにとって非常に重要な情報源ですが、なぜか「営業が、商談記録をちゃんと共有してくれない」。
実は営業が商談の中身を共有しないのは、面倒だからでも、やり方が分からないからでもありません。怖いからです。
この記事では、「なぜ、商談記録は共有されないのか?」という、商談記録の共有が難しい本当の理由と、それでも共有を前進させるための考え方について書きます。
目次
なぜ、商談記録はきちんと共有されないのか?
よくある理由として挙げられるのは「忙しすぎてSFAの入力が後回しになる」「日報を書くのがめんどくさい」といったものです。これには一理あります。
しかし、これは少しきれいごとです。
商談記録の共有が難しい真の理由は実はもっと単純なのです。
結論から言います。営業にとって自分の商談内容を社長や上司、他の関係者に「包み隠さず共有する」というのは、実はとんでもなく勇気のいることなのです。
「商談記録は大事だから、共有しよう!」は機能しない。
情報源としての商談記録に価値を見出しているBtoB企業さんは少なくないはずです。
冒頭でお伝えした通り、経営の行く末、売上の進捗、集客上の貴重なデータ資産になるからです。
こうした企業さんでは、おそらく「商談情報って大事だよね!営業さんも大変だと思うけど、それがみんなのためになるから頑張って共有をお願いします!」と、営業に配慮しつつ、共有に協力してもらおうとするかもしれません。
これはとても良いことです。営業も「それだったら何とか共有しようじゃないか!」と、協力してくれるかもしれません。
が、正直、中々、そう簡単にはいかないのではないかと思います。
営業担当者の本音と経営者、マーケターのズレ
「自分の商談した内容を包み隠さずみんなに共有する」という行為について、営業はきっとこう思うでしょう。
- うわー俺の商談の様子を見たら、絶対、社長、めっちゃ指摘してくるよな…
- あの商談、時間がなくてちゃんと準備せず臨んじゃった。何か言われるかな…
- 少し無愛想に対応してしまったかもしれない、怒られるかな…
- 後輩に「こいつプレゼン下手だな」と思われたら恥ずかしい…
そうです。怖いんです。
これはある種、私生活のすべてを監視カメラでずっと監視されるくらい怖いことですよ。
こんな話をすると、おそらく社長や営業責任者、マーケターは、こう言うでしょう。
「いやいや、そんなの関係ないから。共有は大事だから、やることはやろうよ」って。
お気持ちは良く分かります。しかし、そこは少し落ち着いていただきたいところです。
私は営業の気持ちが分かります。
商談記録の共有は不安と恐怖でしかない。
私も、セールスの管理をする立場です。
週に一度は社長含め、全社員に数字も案件の進捗状況も、包み隠さず共有しています。
このとき私は、直近で受注があったら「社長!受注しました!」って声を上げて言いたくなります。
しかし、失注したり、解約が起きた場合は、「うわー何か言われたらやだなー。誰か報告、代わってくれないかなー」と思いながら、報告します。
なぜでしょうか?
商談記録を共有しない営業と同じ理由で、怖いからです。
「何か言われたら嫌だ」「怒られたら嫌だ」という感じです。
私は、嫌なことを報告をしなくてはならないとき「誰か代わってくれないかなー」と思うと言いましたが、それは、裏を返すと「これ言わなくていいなら、言いたくない」ということです。
商談記録の共有が怖いのは「人間の仕様」
人はみんな、自分にとって、不都合なこと・マイナスなことを隠したがる生き物なんですよ。
営業の話を例に挙げましたが、事務職、サポート、カスタマーサクセス等、営業以外の方も、きっとこういう経験があるはずです。
- 実はリモート勤務中についつい、YouTubeを見ちゃったことがあります…
- やる気が出なかったとき、やるべきことを先延ばしにしちゃったことがあります…
- うっかり対応漏れしていたことをお客さんから指摘されてから対応したことがあります…
あなたに問いましょう。
これ、全部、筒抜けになったらどう思いますか?
嫌ですよね。
全部の仕事を完璧にこなすことなんて、まず無理です。
- たまには、息抜きしたいときがある。
- たまには、手を抜いてしまうこともある。
- たまには、ミスってしまうこともある。
それでも、皆さんが、平然としていられるのはなぜですか?
そう、簡単です。バレないからです。
営業にとって「商談記録をみんなに共有する」というのは、こういうことも含めてみんなに共有しなければならないということなのです。
「商談記録の共有」それだけで営業は評価されるべき。
だから、社長さんもマーケターさんも、まずは「商談情報を共有してくれた、営業の勇気ある、正々堂々とした行動」を、褒めてあげてください。
営業が、過去、どういう風に対応していたか?なんて、どうでもいいことですよ。
大事なのは、今とこれからです。
営業も、もし、自分の対応の仕方に「ここは直さなきゃな」と思っていることがあれば、それは、意識して直していけばいいんです。社長から指摘されてもいいんです。
指摘は、いじめたいからしているんじゃないんです。「こうしたら、もっとよくなるぞ!」と言ってくれているんです。
指摘される内が華ですよ。
指摘されなくなったりしたら、それは、あなたに期待していないってことですから。
だから、極端に怖がらず、ぜひ、商談記録をみんなに共有してあげてください。
大事なことなので言いますが、営業の商談の中に「売上を上げるヒント」が眠っているんです。
BtoBビジネスにおける商談記録は、会社の行く末、売上・利益、集客、商材、顧客理解すべての鍵を握る重要な情報資産なのです。
すべてのBtoB営業に言いたいことは「あなたの商談にはとんでもない価値がある」ってことです。
商談記録の共有はきれいにできなくてもいい。
ここまでのお話で、商談記録が共有されない理由と、どうすれば共有がうまくいくか?というお話をしました。
では、その商談記録をどう活かすか?ここが次のステップです。
結論、「商談記録」を正確に過不足なく、吸い上げることは不可能だと思います。
なぜなら、実際の商談の現場は情報のカオスだからです。
予算感は?決裁権は?ニーズは?導入時期は?こんなことを商談で、お客さんに根ほり葉ほり聞くなんてことは心理的ハードルが高すぎるし、お客さんも嫌がるでしょう。(なんだこの営業、そんな話より、私たちの課題解決に集中しろよ!です)
何が言いたいか?
商談記録の吸い上げはマニュアル通りにはいかない、ということです。
この点は営業経験がないとおそらく分からないと思います。
特に、商談に出たことが無いマーケターは平気で営業に「BANTやらMEDDPICCは?」なんて、言ってしまいがちですが、そんなに簡単なお話ではありません。
しかし、商談記録に価値がある以上「やらない」は一番もったいない。
だからこうしましょう。
とりあえず聞いたことを覚えている限りでいいので、殴り書きでいいので、とにかく書いて共有する。
これで十分です。その情報からBANTやMEDDPICCに落とし込むのは、チームでみんなでやればいい。むしろみんなでやった方がいい。営業の商談評価ではなく、顧客の理解が大事だから。
今は便利な時代です。オンラインミーティングなら、録画・文字起こしして、それをNotebookLMに読ませて「この商談記録をBANT形式でまとめて!」と言えば、数秒で整理してくれます。
ぜひ、そうした工夫もしてみては?
なお、生成AIに商談記録を読ませるときは以下の点は、頭に入れておきましょう。
- AIに機密情報を読ませるときの基準やNGなどのルールを社内で決める(データを学習に使われないようにするなど)
- AIが整理したBANTや商談の要約は、実際に商談を担当した営業担当者に確認してもらう(AIは営業と顧客の会話の間や、関係性、背景までは正確に読めない)
本記事が皆さんのお役に立てたら幸いです!
BtoBマーケティングは「マーケと営業の共闘」が成否を分ける。
私は、営業とマーケの共闘こそがBtoBマーケティングを強くするというスタンスで、研修をしています。
もし、僕の考え方に共感いただけたなら、ぜひ、研修のランディングページを見ていただけると嬉しいです!
「営業ロジックで構築する」BtoBのWebマーケティング実践研修
https://susume.business/lp/btob-web-marketing/
なお、この研修は動画研修+フォローMTGで「第1章は会員登録で無料受講」できます。
よかったら以下のリンクから第1章を見てみてください。
【動画研修受講ページ】「営業ロジックで構築する」BtoBのWebマーケティング実践研修
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記事を読んでいただきありがとうございました!
